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WEBとかビジネス時々育児

ベネッセの国内教育売上2000億がスゴすぎる件。それを支えるビジネスモデルとは!?

Fintechにはさすがに勢いが押され気味なEdtechですが、まだまだここから様々なサービスが誕生する(してほしい)と考えています。
「戦うならまずは敵を知れ」ということで本稿では言わずと知れた教育業界のドンであるベネッセのビジネスモデルについて分析します。

 

ベネッセの歩み

もともとは1955年に「福武書店」として創業。
1962年に高校生向け「関西模試」(現進研模試)を開始。
1969年に現在の売上の柱である進研ゼミを開始しています。

主力事業である進研ゼミの国内会員数は245万人(2017年4月)。
海外会員も含めると合計でおよそ400万人の会員を抱える規模に成長しています。
1995年には介護事業も開始しており同社の売上の1/4程度を支える規模に成長しています。※ちなみに英語教育のベルリッツもベネッセ傘下。

 

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同社公式サイトから引用

 

国内教育事業だけで2000億を超す売上があります。

ベネッセのビジネスモデルと強み

売上の大部分を支えている国内事業を中心に同社の強みについて考察したいと思います。

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・ダイレクトマーケティングが特徵

ベネッセの特徵といえばやはりDMを使ったダイレクトマーケティングモデル。
年間約100億円のコストを投じています。

様々なチャネルから顧客IDを獲得し、DMで継続アプローチ。顧客化すれば進研ゼミもこどもちゃれんじも継続モデルなので継続期間が極端に短くならない限りは1顧客獲得あたりのコストを一定に抑えつつどこまで人数を獲得できるか、というマーケティング主導のビジネス。

教材開発の費用やDMを配送するためのDMセンター(工場的なやつ)を維持する固定のコストは変わらないので一定の変動費(教材送料や赤ペン先生の委託料など)は増えるものの生徒が増えれば触れるほど利益率は増えます。

同社の国内教育会員数に占める未就学児の割合は約30%。ただし小学校に入学するタイミングでこどもちゃれんじ→進研ゼミと転換するパターンは相当数いるのでは?と考えられます。そう考えると同社にとってはいかに未就学児のタイミングで囲い込めるのか、というのは重要なポイントになります。

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同社決算説明書より引用

 

・顧客ID獲得のための様々なチャネル

 獲得のチャネルはオンライン、オフラインいずれも実施していますが取り分け同社の特徵ということでいうとオフライン中心に触れたいと思います。

-イベントなどを実施

こんな感じでしまじろうのブランド力を活かしスタンプラリーイベント等を実施しています。筆者自身は遭遇したことはありませんがネットの声をみていると動物園などターゲットユーザーが集まる場所で小規模なアンケート等も実施しているようです。

-各種プレゼントキャンペーン

お子さんをお持ちであればピンとくる方も多いのではないでしょうか。 筆者もこれは家にあります。子供の誕生日と名前を入力して応募すると赤ちゃんの名入り(表紙とか本文とかにも反映されます)の絵本が無料で届きます。

確かうちは産んだ病院から入院中に渡されるグッズの中にチラシか何かが入ってて登録した気がします。ネットを見る限りそうしたママの声がそれなりにありましたのでもしかしたらウィメンズパーク等で持っている産婦人科ネットワークを活かして提携しているのかもです。

絵本以外にも人気キッチン用品メーカーのル・クルーゼとタイアップした無料プレゼントキャンペーンなど色々と展開しています。

-たまごくらぶひよこクラブでのアンケート

同社は育児雑誌として発行部数NO1のたまごくらぶひよこクラブを運営しています。
妊娠段階からユーザーに接点を持っているのは非常に強みです。

-ウィメンズパーク

会員数597万人の日本最大級の女性限定口コミサイト。
特に病院探しコンテンツが人気のようです。

とくに病院探しコーナーが人気で、 掲載医院数 約118,900医院(※1)! 病院口コミも充実! ※1 2016年5月時点でウィメンズパークに掲載されている医院数の概算です。

 同社発表によると年間143万人がウィメンズパーク内で病院検索を行っているようです。

「産婦人科・病院の体験談を大募集 抽選で図書カード3000円」のような導線でID獲得につなげています。それ以外にも会員登録導線は色々とあるはずです。


・しまじろうのブランド化

マーケティング効果を高めるためにも、幼児用教材として子供に興味をもたせるためにもしまじろうはとてもうまく機能していると思います。

□マーケティング・・・
アンケートに回答でしまじろう◯◯をプレゼント

□教材としての魅力・・・
教材DVDながす→しまじろうとおねえさん登場→あかちゃん食いつく→ママ「けっこう気に入ってっぽいから契約しようかな」

しまじろうをブランド化するためにかなりの投資をしていると考えられます。
TV番組や映画まで展開していますから。
※もちろん単体のビジネスやグッズ販売などでもとは結構とれるのでしょうが。


バンダイが毎年実施している調査によると「好きなキャラクターランキング」のTOP10入りしています。

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以上ベネッセの売上を支える国内教育事業の強みについてでした。

2014年の個人情報漏洩事件で一度は売上を大きく落としたものの、現在では下げ止まっています。

ターゲット層はことなるもののリクルート社スタディサプリの会員数が33万人(2017年10月時点)売上は公開されていないものの単価990円から考えると年間40億程度の売上なのに対してベネッセの2000億はやはり現時点では圧倒的ですね。

今後も同社がこの領域を取り続けるのか、あるいは既存競合・まだ見ぬスタートアップが現れるのか。今後も業界の動きに注目したいと思います。