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事例比較!不動産業界コンテンツマーケティングまとめ4選【賃貸編】

■はじめに

最近自分の周りでも「コンテンツ・マーケティング」という言葉を耳にする機会が多くなりました。

WEB系のフォーラムなんかでも「SEO?いやいや時代はコンテンツマーケティングでしょ」的な言われ方がされるようになりましたが、セミナー等で一部の成功事例が語られているに過ぎずまだまだその効果の程は未知の部分が大きいように思います。

 

そこで本ブログでは実際の事例を通してコンテンツマーケティングの実態にせまりたいと思います。本稿では第一弾として不動産賃貸業界を対象に分析を行います。

  • suumo
  • HOMES
  • ietty
  • HEYAZINE

老舗2つ新興系2つの4つを対象とします。
それではまずは新興系2つから分析を始めます。

ほぼ週間iettyマガジン

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コンシュルジュ型賃貸WEBサービスを展開するiettyのオウンドメディア。

その名が示すとおり記事の更新はほぼ週間で、主に賃貸系のお役立ちネタを中心にコラム記事を配信している。

特徴/目立った効果

そもそもあまり記事数として多くはない。
Googleで検索する限り、150前後の記事数?といったところでしょうか。

similarwebで見る限り検索トラフィックが一番多い。

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ただし記事のタイトルなどを見ている限りキワードマーケティングを駆使してトラフィックを狙いにいっているというよりはたまたまロングテールで順位が上がっている印象。

例)

「おとり物件」に騙されるな!いえってぃくんがコッソリ教える、おとり物件を見抜く8個のポイント

の記事が「おとり物件とは」で上位表示など。

 

本サイトはサムライとの支援の元作成したもののようなので参照元のほとんどはsomewirte.jpが占めている。

 

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Facebookとの連携を重視している点や記事のタッチからしてもバイラルを意識しているようにも思えるがはてぶが多くついている記事はごくわずかのようです。

いいねに関しても得に多く付いている印象はありません。

 

▽50はてぶ以上ついた記事は一本だけ。

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HEYAZINE

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先日等ブログでもHEYAZINEプライムについての記事を書いたが再登場。

仲介手数料ゼロ円を実現するHEYAZINEプライム。同社が手がける一般向け賃貸ポータルサイトがHEYAZINE。(2014年12月からサイトの趣向をシフトしているようですが。)

特徴と主だった効果

サービス開始から1-2年のサイトではあるが初期の段階からコンテンツマーケティングには力を入れている印象があります。
事実コンテンツの数も幅もiettyと比べると豊富です。

とくにインタビュー記事はインタビュー先が「HEYAZINEの記事に掲載されました」という形式でコーポレートサイトTOPからリンクをくれているケースが多いのでSEOの観点からも有効でしょう。

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検索からのトラフィックが一番多いようです。

※同一ドメインで賃貸ポータルサイトを運用しているので物件名などのテールワードで流入が発生しているのでしょう。

 

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ソーシャルでの波及観点から見るとあまりイケてないかもしれません。

記事にソーシャルプラグインも設置していないくらいです。

※2014年12月にリニューアルされてから設置されていますが特別バズっている記事はないようです。

 

HOMES PRESS

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ご存知不動産賃貸の雄HOMESが運営するオウンドメディア。
自社で抱えているライターから住まい・不動産系の専門家が記事の作成を担当しており、レベルの高いメディアになっています。


また記事はexiciteニュースとコンテンツ提携されているようで記事の波及面でも◎。

▽コンテンツ提携例

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流入の面だけでなく、メインのドメインである「homes.co.jp」の下層ディレクトリにPRESSが設置されているため、各種ナチュラルなリンクがついてドメインを強化する効果もあるでしょう。

 

suumoジャーナル

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出ました真打ちsuumo。

リクルートが運営する不動産賃貸サイト「suumo」のオウンドメディアです。
説明の必要はないかもしれませんね。

不動産関連の記事はもちろんのこと、広く暮らしに関する記事をデイリーで配信しています。

 

元リクルート編集部のライターを中心に100弱のライターによって運営されているようです。
※2014/12/7時点でサイトに掲載されているライターは80名。

 

記事の波及の面では業界のドンYahooニュースとコンテンツ連携がなされているため文句なしです。

 

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Yahooニュースとも連携をしているため、ニュース記事には特定の企業に対しての取材等を行った記事もあります。

そういった企業からするとsuumoジャーナルに取り上げられたことはブランディングにつながるため、コーポレートサイトから「掲載されました」形式でのリンクが数多く得られています。さすがのリクルートブランドですね。

 

▽専用のバナーも用意しているみたいです。

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▽ニュース欄からリンクする形式

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まとめ:老舗VS振興サービス対決、勝者は?

以上4サイトについて紹介をしましたが、結果効果を比較すると下記のようになるでしょう。

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▽リサーチ日程

2014/12/7

▽リサーチ方法

ページ数=Google上でのsite:検索

被リンク数・リンクドメイン数=ahrefsを用いた分析

※HOMESPRESSに関してはSimilarweb及び、ASEがブロックされたため記載なし。

ソーシャル=はてぶ/Facebook等記事についてソーシャルアクションの数値を目視チェック

 

コンテンツマーケティングという観点からの評価だと、

 

・どれだけ良質な見込み客をサイトに誘引できたか?

 →KPI:メディア提携/ソーシャルからのトラフィック

・コンテンツを用いてナチュラルにリンクを獲得しドメインを強化

 →KPI:被リンク数

 →検索エンジンからのテールワードでのトラフィック

 

という見方ができるのではないでしょうか。

※上記4サイトではそれ以外の目的のコンテンツが見当たらなかったため。

ここではコンテンツマーケティングの目的を一旦狭義で捉えます。

 

結果本稿では不動産賃貸サイトのコンテンツマーケティング覇者をSUUMOであると結論づけます。

※これだけ引っ張ってsuumoって、、的なクレームは受け付けません。

 

総論として不動産業界に限った話ではないかもしれませんが、コンテンツマーケティングでは一定の質を担保した記事を量産していき、

 

メディアとしての信頼獲得

メディア提携

見込みトラフィック&リンク獲得

 

が叶うのだと考えます。

また、コンテンツの企画次第ではインタビューのように、工数こそかかれど必ずリンク獲得につながる系のものも考えられるためバランスよくコンテンツのポートフォリオを組みべきでしょう。

 

以上コンテンツマーケティング研究第一弾でした。